(スタッフ日記)あれから3年

ロックダウン中の

 

この写真は、ちょうど3年前の2020318日の朝10時前にローマ市内のバスで乗車中に撮影したものです。ロックダウン中のため乗客は私以外に一人もおらず、私が乗車した停留所から一度も止まることなく目的地まで到着しました。 

この時期に外出をすることはなかったのですが、撮影当日はコンサルタント先の決算のために事務所に行かねばならずに止むなく外出をしました。

当時、外出には「真に必要な理由」が求められていました。健康上の理由や食品の買い出しは該当しますが、決算業務が「真に必要な理由」かどうかは確信がもてませんでした。 

念のため顧問弁護士に電話で尋ねても「あなたが必要と思うなら、必要だと思えばいい」との回答で最終的には本人の判断次第ということでした。突然のロックダウンに伴う急造の法律で判例があるわけでもないので、今にして思えば当然といえば当然の反応です

唯一いえることは、あの状況下では大部分のイタリア人にとって「真に必要な理由」に仕事をスケジュール通り終えることは該当しなかったと思います。

そこで私は外交官に見えれば警察官に呼び止められて説明を求められる可能性が下がると考えて、黒の革靴に紺のスーツで外出していました。この変装(?)は大成功で、ひと気のない歩道で東洋系の年配のご婦人から「中国大使館の方ですか?」と丁寧なイタリア語で声を掛けられました。
「違います、日本人です。」と答えたら随分と残念そうな表情をされてしまったのも今となっては懐かしい思い出です。 

あれから3年、コロナウイルスが日伊の往来を妨げることはなくなり、マスクを付けて行きする人をほとんど見かけなくなりました。

後は、一日でも早くロシア上空を経て日伊間を最短ルートで往復できる日が来ることを願います。

追記:乗客がいないにも関わらず、交通機関を正常に動かそうとしたATAC(ローマ公共交通運行会社)には頭が下がる思いです。(普段はストライキを頻発させる人達ではありますが。)

Fresh Italy Deliスタッフ


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