保存から香りへ - イタリアの燻製品を少しご紹介
イタリアの燻製品を代表するのは、北イタリアのアルト・アディジェ地方の燻製生ハム「スペック(Speck)」ではないでしょうか。燻製と熟成を組み合わせた製法が特徴で、サンドイッチなど日常使いにも選ばれることが多く、価格もパルマ産の生ハムより手頃です。
同じく肉類では、燻製タイプのパンチェッタ「パンチェッタ・アッフミカータ(Pancetta affumicata)」があります。ベーコンのような使い方ができ、スペックほど一般的ではないものの、一部地域やレストランでは親しまれています。
魚介類では、「燻製マス(Trota affumicata)」や「燻製ニシン(Aringa affumicata)」が挙げられます。特に北イタリアや湖の多い地域で見られます。
チーズにも燻製タイプがあり、たとえば「スカモルツァ・アッフミカータ(Scamorza affumicata)」は南イタリアを中心に親しまれている、軽く燻されたチーズです。焼くと香ばしさが引き立ち、伸びも良く、グリル料理に適しています。また、「プロヴォラ・アッフミカータ(Provola affumicata)」や、地域によっては燻製リコッタ(Ricotta affumicata)も見られます。
また近年では、「燻製オリーブオイル(Olio extravergine affumicato)」や「燻製塩(Sale affumicato)」など、調味料としての燻製アイテムも注目されています。
燻製の目的も、従来の「保存」から「香り付け」へとシフトしてきているのかもしれません。
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