「スパゲッティの年に」

「スパゲッティの年に」 10年ぶりに村上春樹の短編小説『スパゲッティの年に』を読み返しました。
物語の中には、1971年の出来事として「空想のキッチン・タイマーを15分に合わせる」という印象的な場面が登場します。読みながら、ふと「スパゲッティを15分ゆでるのは、長すぎるのじゃないかな?」と思い、試しにネットで調べてみました。でも、15分もゆでるスパゲッティは見つからず、どれももっと短い時間ばかりでした。

1971年当時、多くの日本人はトマトケチャップで作るナポリタンを「本場ナポリの料理」と信じていたのではないでしょうか。「アルデンテ」という言葉すら、まだ知られていなかったと思います。そう考えると、日本人のパスタの食べ方は少しずつ変化し、やがて「アルデンテ」が当たり前になっていったのかもしれません。
当時のスパゲッティ事情に詳しい方がいらっしゃったら、ぜひ教えていただきたいです。

一方、イタリアでは2000年ごろ、緑茶の正しい飲み方として、紅茶と同様に砂糖を加えるのが正しいと思っていた人も多かった気がします。

スパゲッティのゆで時間も、緑茶の飲み方も、時代や場所によってずいぶん変わるものだと感じます。でも結局のところ、「美味しいね」と笑えるなら、それがいちばん正しい気もします。
とはいえ、パスタはアルデンテで。

Buona Giornata!(良い一日を)

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